ムナクリ通信

院長日記のムナクリ通信一覧

宗像靖彦クリニックでは、健康生活に必要なあらゆる情報発信をしております。
もっと詳しくお聞きしたい事や、他に知りたい内容などございましたら、スタッフにお伝えください。

院長日記当院におけるリウマチ膠原病患者さんへの新型コロナウイルスワクチン接種について2021.02.22

新型コロナウイルスワクチン「コミナティ」が日本に到着し、限定医療機関で医療従事者への接種が開始されました。

今後、私たち一般国民への接種へと進んでゆくことになります。

リウマチ膠原病患者さんに対しての接種では、①病気を悪化させることなく安全に接種できること、②新型コロナウイルス感染症の予防効果が獲得できる(抗ウイルス中和抗体の誘導)ことを念頭に置く必要があります。

①については、もともとの病気が安定していることがワクチン接種の前提条件となります。病気が不安定の場合、接種を避けた方が良いと考えられます。
②については、日本リウマチ学会とアメリカリウマチ学会とでは病気の治療薬の扱い、ワクチン接種のタイミングについて若干の見解相違があります。

アメリカリウマチ学会の提案は、できる限りワクチン効果を高めようとする配慮から、治療薬の扱い・ワクチン接種タイミングに注意点を設けています。

当院では、以下の2つの理由により、アメリカリウマチ学会の提案を取り入れて、患者さんへの接種に臨みたいと思います。

1.パンデミック終息を目的とした集団免疫獲得のためには、患者さん一人一人が確実に新型コロナウイルス感染予防効果を獲得する必要があります。
2.新型コロナウイルス感染症で多数の犠牲者を出しているアメリカの現状認識を共有することが、パンデミック対策の原則と考えられます。

院長日記リウマチ・膠原病患者さんへの新型コロナウイルスワクチン接種について2021.02.12

リウマチ・膠原病治療中の患者さんの新型コロナウイルスワクチン効果を得やすくするため、アメリカリウマチ学会から治療薬毎の新型コロナウイルスワクチン接種目安が示されました。

1. アザルフィジン・アラバ・プラケニル・セルセプト・イムラン・エンドキサン・タクロリムス・シクロスポリン・抗TNF抗体製剤・抗IL-6抗体製剤・抗IL-17抗体製剤・ベンリスタ・ステロイドホルモン:ワクチン接種はいつでも可能です。治療薬投与方法の変更も不要です。

2. メトトレキサート:病気の状態が安定していればワクチン接種はいつでも可能です。薬の投与方法の変更も不要です。病気が安定せずメトトレキサートを増やした場合などは、ワクチン接種後、一週間はメトトレキサートの服用を控えた方が良いでしょう。

3. JAK阻害薬(ゼルヤンツ・オルミエント・スマイラフ):ワクチン接種後一週間は治療薬の服用を控えた方が良いでしょう。

4. オレンシア点滴:第一回目のワクチン接種に限って、オレンシア投与後、28日目にワクチンを接種し、7日の間をおいてオレンシアを投与(オレンシアの投与間隔が35日間になります)した方が良いでしょう。第二回目のワクチン接種での制限はありません。

5. オレンシア皮下注射:第一回目のワクチン接種に限って、ワクチン接種日の前後7日間のオレンシア投与は控えた方が良いでしょう(オレンシアを一回休薬することになります)。第二回目のワクチン接種での制限はありません。

以上は、あくまでも目安です。病気の状態によって変更することがありますので、担当医師との相談が必要となります。

院長日記新型コロナウイルス検査について2021.02.09

当院で診させていただいた新型コロナウイルス陽性の患者さんの診察時症状は比較的軽微で、通常の「風邪」と区別がつきにくいものでした。

新型コロナウイルス感染症は、もはや特殊な病気ではなく、一般診療においては発熱性疾患の通常鑑別診断対象と考えられる状況です。

そこで、当院でも新型コロナウイルス感染症の迅速診断に有用で、保険適応可能なRT-PCR検査・ウイルス抗原検査などの導入を早急に検討しているところです。

検査が可能になりましたら、あらためてご案内いたします。

院長日記新型コロナウイルスワクチン接種について2021.01.28

日本リウマチ学会から、関節リウマチや膠原病の患者さんを対象とした現時点での考え方が表明されましたので、骨子を記します。

接種に際しては、病気の治療を担当する先生とよく相談してください。

1. プレドニン5㎎/日以上、または免疫抑制剤、生物学的製剤、JAK阻害薬のいずれかを使用中の患者さんは接種が推奨されます。
2. ワクチン接種により病気の悪化が誘発される可能性については不明であり、病気が安定していない場合、接種は推奨できません。病気が安定してからの接種が望ましいです。
3. ワクチン接種の前後で、病気の治療薬の変更はしません(免疫抑制剤やステロイドの中止や減量をしない)。
4. ワクチンの予防効果は、接種後数か月の間、非接種者に比して10%程度までの感染確率低下効果(約90%の感染抑制)が報告されています。
5. ワクチンの副作用

1)局所反応:接種部位に80%近い方で痛みが出現しますが、一週間以内にほとんどが消失します。

2)全身反応:頭痛・倦怠感・筋肉痛・関節痛・悪寒などが出現することがあります。若年者で副作用が多い傾向があります。

3)アナフィラキシー:接種後15分以内に強いアレルギー反応が出現することがありました。現時点での発生頻度は100万接種あたり11.1件です。

院長日記マスクの健康被害2020.05.15

最近、マスク着用が日常的になってきていますが、一部で弊害も見られるようになっています。

実際に発生した弊害を三例ご紹介します。皆さんも注意してください。

1.接触性皮膚炎:マスクに覆われた頬に湿疹が発生します。全身性エリテマトーデスと疑われた方がいらっしゃいました。
2.脱水症状:マスク装着のため水分補給がしにくいことで、脱水症に陥ってしまいます。だるさや、筋肉痛、発熱など熱中症のような症状が出現します。これからの季節、要注意です。
3.過換気症候群:マスクを装着したまま運動をしていて、呼吸が早くなり、からだが痺れて倒れてしまいます。

マスク着用の目的は、自分から相手への飛沫感染防止のためです。いわばエチケットマスクです。
いついかなる時でもマスクをつけていなければならないという義務ではありません。

ケースバイケースでマスク脱着を行いましょう。
マスクを脱着する際には、耳にかけるゴムやひもを触るようにして、マスクの前面には触れないようにしてください。

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