宗像靖彦クリニックでは、健康生活に必要なあらゆる情報発信をしております。
もっと詳しくお聞きしたい事や、他に知りたい内容などございましたら、スタッフにお伝えください。
サプリメントTVのサプリメントのCMなどでよく目にする、DHAって何?2016.11.01
DHA(ドコサヘキサエン酸),EPA(エイコサペンタエン酸)の効果と旬の青背魚の成分・効能、食べ合わせのコツ
TVのサプリメントのCMなどでよく目にする、DHAって何?
当院食品栄養管理担当 看護師からみなさまへ、DHAとEPAの効果と、それらを多く含む食材と摂り方を紹介いたします。
後半には旬の青背魚の成分・効能、食べ合わせのコツも記載しましたので最後までご覧になってください。
【DHA、EPAの効果】
☆中性脂肪、コレステロールを下げる
☆動脈硬化の予防
☆抗アレルギー作用
☆運動能力の向上
☆脳の健康維持に効果的
【DHAとEPAの違いについて】
DHA
DHAの最大の特徴は脳と目まで届くことが出来るという点です。脳には血液脳関門、網膜には血液網膜関門があり、それぞれ通過できるのは限られた成分だけでEPAは通過できません。DHAが脳や目にとって重要な成分ということがいえます。血中コレステロール値を下げる力はEPAより優れています。
EPA
EPAは血液の粘土を下げる効果が高く血を固まりにくくします。脳梗塞や心筋梗塞などの血栓症の予防に効果的です。
【効果的な摂り方、飲み方】
1日あたり1~2g(1000~2000mg)程度摂取で効果が期待できます。現代の日本人の食生活では半分ほどしか摂れないため、サプリメントで補うのが理想的です。
◎DHAを多く含む食品
・マグロ刺身 5切程度 約2g(約2000mg)
・サバの開き 半分程度 約3g(約3000mg)
・カツオのたたき 6切れ程度 約1g(1000mg)
◎EPAを多く含む食品
・クロマグロ(脂身)1400mg ・サバ1200mg ・マイワシ1200mg ・ハマチ980mg ・さんま890mg ・ウナギ740mg
※食品で摂る場合の注意点DHAは熱に弱い成分です。焼き魚や煮物にするとおよそ2割程度、揚げ物の場合は半分近く栄養分が溶け出してしまいます。効率のよい食べ方はお刺身です。
青背魚
アジ 旬:5~7月
【成分・効能】
丸ごと食べてカルシウムを補給
血液中の余分なコレステロールを減らす不飽和脂肪酸のEPAが多く、血栓症の予防に効果的。脳の働きを高めるDHAも豊富です。EPA、DHAは脂に多く含まれるので、煮る、漬けるなど脂ごと摂れる調理法がおすすめ。小アジなら丸ごと揚げて、骨まで食べればカルシウム補給にも。
○食べ合わせのコツ
唐辛子と合わせて体力アップ
アジには良質なたんぱく質が豊富に含まれる。疲労回復効果のあるビタミンCが豊富なとうがらしと合わせると、相乗効果で体力アップ。体の中から元気になれる。
イワシ 旬:8~10月
【成分・効能】
生活習慣病を防ぐ栄養素を多く含む
良質のたんぱく質が豊富に含まれています。また、糖質の代謝に働くビタミンB1や、血液をサラサラにするEPAが豊富なので、肥満や貧血、動脈硬化の予防にも効果があります。
○食べ合わせのコツ
かぶと合わせて骨を丈夫に
イワシに含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収を高め、骨に沈着させる効果がある。葉にも根にもカルシウムの豊富なかぶと合わせることで、骨粗しょう症予防になる。
サバ 旬:10~11月(秋サバ)、12~2月(寒サバ)
【成分・効能】
豊富なEPAが血液をサラサラにする
血合い部分には、鉄分やEPAなど血液をサラサラにする成分がたっぷり。残さず食べると、血栓や動脈硬化を防ぐ効果があります。また、サバのタウリンには胃を丈夫にし、体力をつける効果も期待できます。
○食べ合わせのコツ
ねぎと合わせて動脈硬化予防
ねぎには、におい成分のアリシンが含まれ、血栓を予防する効果がある。サバのEPAとのダブル効果で血液中に血栓をできにくくし、動脈硬化や、それによる心疾患を防ぐ。
サンマ 旬:9~11月
【成分・効能】
コレステロール値を下げ、胃を強くする
サンマの脂肪分には、コレステロール値を下げたり、血栓を予防するEPAが豊富です。特に旬のものは栄養価もおいしさも一段とアップします。そのほか、EPAには食欲不振や胃弱などを改善する作用もあります。はらわたも栄養価が高いので、取らずに食べたいものです。
○食べ合わせのコツ
ズッキーニと合わせて免疫力アップ
ズッキーニに豊富なβカロテンは、体内で抗酸化力の強いビタミンAに変わる。ビタミンAは脂溶性なので、サンマの脂で吸収がアップ。ビタミンA本来の免疫力を高める。
健康管理ビタミンD,ビタミンEの効能と、かしこい“摂りかた”を知ろう!!2016.08.01
当院食品栄養管理担当 看護師からみなさまへ、ビタミンD、ビタミンEの効能と、それらの栄養素を多く含む食材を紹介いたします。
各項目のコチラをクリックして頂きますと、詳しい内容と知って得する調理や食事のひと工夫が表示されますので、ぜひご覧ください。
ビタミンD 詳しくはコチラ
☆紫外線にあたると、体内で合成される
☆骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を高める、骨や歯を強くする
☆血液中のカルシウム濃度を調節し、筋肉の収縮をコントロールする
ビタミンDと一緒にとりたい栄養素
+カルシウム
カルシウムは日本人に不足しがちなミネラルの1つで、吸収されにくい性質もつ。ビタミンDと合わせると吸収率が高まり、骨に沈着しやすくなる。骨がスカスカになってもろくなり、骨折などを起こしやすくなる「骨粗しょう症」予防につながる。
+脂質
ビタミンDの吸収が高まり、骨や歯を丈夫にビタミンDには、カルシウムやリンの
吸収を高める働きがある。脂溶性なので、肉や油などの脂質を多く含むものと合わせると吸収がよくなり、骨や歯の発育を促す。特に成長期の子供や、閉経後の女性、高齢者はカルシウム不足になりやすいため、意識してとる。
ビタミンE 詳しくはコチラ
☆強力な抗酸化作用があり、細胞を酸化から守る
☆老化予防や抗ガン作用、血行促進作用が期待できる
☆ビタミンCと合わせると、Eの抗酸化力がアップする
ビタミンEと一緒にとりたい栄養素
+ビタミンC
ビタミンEには強い抗酸化力があるが、ビタミンCは、その抗酸化力作用をもっと高めてくれる。どちらも肌に良い効果をもたらす栄養素なので、合わせてとることで美肌効果がアップ。ビタミンCは熱に弱いため、調理する際は加熱は短時間で済ませて。
+ビタミンA
ビタミンEには、ビタミンAの効果を高める作用がある。ビタミンAは目の働きを助け、網膜などを健康に保つため、疲れ目やドライアイなどに効果的。ウナギやほうれん草などには、ビタミンEもAも豊富に含まれており、一度に摂取できておすすめ。
+セレン
セレンはミネラルの一種。酸化した脂質を分解するために欠かせない成分であり、強力な抗酸化力をもつ。同じく抗酸化作用のあるビタミンEと合わせると効果が増大。細胞の老化を防ぎ、若返り効果がアップする。血管がもろくなる動脈硬化を防ぐ働きもある。
サプリメントサプリメントとは2016.04.01
前回、前々回とみなさんへ当院食品栄養管理担当看護師からビタミンの効能と摂り方などをお伝えしてきたムナクリ通信ですが今回はサプリメントについておはなしさせて頂きます。
PDFはこちら
サプリメントとは
栄養強化食品、栄養補助食品などといわれ、必要な栄養分を積極的に摂取するためのものです。
かつては病気のときの栄養補給が主でしたが、いまでは不足している栄養素を補い、より健康的な生活を送るための食品として利用されています。
サプリメントの役割とは?
サプリメントは、正式には「ダイエタリー・サプリメント」といいます。錠剤タイプのものが多く、見た目からよく勘違いされますが、薬ではなく「食品」に分類されます。
「ダイエタリー・サプリメント」という言葉には、「不足する栄養素を補う」という意味があります。つまり、サプリメントは普段食べている食事の中で、足りないものを補ってあげるという役割があるのです。ですから、本当にバランスのとれた食事を毎日とることができている人は、本当はサプリメントはいらないのですが、忙しい現代人にとっては、それがなかなか難しいことなのです。最近はダイエットを目的とした
サプリメントもありますが、サプリメントは本来、普段の食事の中で、どうしても足りないものを栄養補給してあげるために飲む、という摂取の仕方が正しいのです。
サプリメントは効果がある?
サプリメントはいわゆる健康食品といわれるものに分類されるのですが、この健康食品という言葉に、法的な定義はありません。
「特定保健用食品」「栄養機能食品」などといわれる「保健機能食品」は厚生労働省の認可を受けていて、公的に成分の働きや安全性が認められているものですが、そうでないものを健康食品と呼ぶことに、法的な制限はないのです。
サプリメントは栄養補助食品、健康補助食品などと表記されていることが多いので、さも体に良さそうですが、その効果はさまざまで、中には全く効果がないものもあるかもしれません。ですから、健康食品などと表記されているだけで満足せず、それぞれのサプリメントに含まれる成分などをしっかり見極める必要があるのです。
サプリメントを摂る前に知っておきたいこと
持病のある人はかかりつけ医に相談
薬によってはサプリメントと一緒に使用すると効果が変動したり、治療の妨げとなることも。使用前にかかりつけ医に相談しよう。
海外製品は服用しない
海外製品のサプリメントの中には、薬の成分が添加された「無承認無許可医薬品」が出回っている危険性が。薬の含有量や種類によっては重い健康被害をうけることもある。
表示内容をチェックしてみよう
☑成分名は明確に表示されているか
「○○エキス」など、具体的な原材料名が不明なものは、安全性が乏しい。明記されているものを選ぶ。
☑含有量は明記されているか
含有量が明記されていない場合、製造側の品質管理ができていない可能性があるため避ける。
☑問い合わせ先は確認できるか
通常は食品衛生法により、成分や含有量について気になることや不都合があったときのため、問い合わせ先を表示するよう定められている。表示がないものは避ける。
あくまでも、”補助”として利用する
本来、栄養素は3度の食事から摂るべきで、バランスのよい食生活を心がけていれば、栄養素が極端に不足することはありません。ただし、経口摂取が困難な方や妊娠中に不足しがちな栄養素を補給するなど、どうしても不足する場合に、補助としてサプリメントを利用するのは効果的といえます。
注意すること
サプリメントを飲んでいるからと食事がいい加減になったりしないようにしましょう。また、過剰摂取が健康被害を招く恐れもあるものは必要以上にとらないようにしましょう。
健康管理さまざまな栄養素の働きをサポートする、13のビタミン紹介2016.03.01
今回のムナクリ通信も、前回に引き続き当院食品栄養管理担当看護師から、みなさんへ、
さまざまな栄養素の働きをサポートする、13のビタミンを紹介させていただきます。
PDFはこちら
ビタミンの仲間は13種類
4つの脂溶性ビタミン
☑油脂やアルコールに溶ける
☑肝臓に蓄積される
☑体内に長くとどまるため、取り過ぎに注意
ビタミンA
主に、肉や魚などの動物性食品に含まれる「レチノール」と、にんじんやほうれん草などの植物性食品に含まれる「カロテン」がある。目の働きに関わり、皮膚や粘膜の健康を保つ。強い抗酸化力がある。
ビタミンD
魚介類やキノコに多く含まれる。骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を高めたり、血液中のカルシウム濃度を調整し、筋肉の収縮をコントロールする。皮膚に紫外線があたると体内で合成される。
ビタミンE
魚介類やにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜、ナッツ類などに多く含まれる。強力な抗酸化作用があり、老化やガン、生活習慣病のリスクを高める活性酸素の害から細胞を守る。血行促進作用も。
ビタミンK
緑黄色野菜から摂取でき、体内の腸内細菌によっても合成される。血液を凝固させる成分を合成し、骨にカルシウムを沈着させる働きがある。
9つの水溶性ビタミン
☑水に溶ける
☑2~3時間で排泄される
ビタミンB1
豚肉や玄米などに多く含まれる。糖質の分解を助け、疲労回復を促進したり、イライラを抑える。
ビタミンB2
幅広い食品に含まれる。脂質の分解を助け、髪や肌を健康に保つ。口内炎やニキビなどを防ぐ。
ナイアシン
たんぱく質を含む食品に豊富。糖質、脂質、たんぱく質の代謝を促す。二日酔いの予防効果がある。
ビタミンB6
たんぱく質の分解に働く。生魚に多い。皮膚病を防ぎ、体の成長も促す。抗アレルギー効果も。
ビタミンB12
動物性食品に多く含まれる。葉酸と協力して赤血球を合成したり、神経系の働きを正常に保つ。
葉酸
野菜や果物に豊富。ビタミンB12と協力して血液をつくる。胎児に発達異常が起こるのを防ぐ働きも。
パントテン酸
幅広い食品に含まれる。三大栄養素の代謝を促すほか、抗ストレスホルモンの分泌を高める。
ビタミンの役目は、糖質や脂質、たんぱく質などの三大栄養素をはじめ、ほかの栄養素の代謝や吸収を高めることです。 ”
”水溶性ビタミンは2~3時間ほどで排泄されるため、毎食補う必要があります。逆に、脂溶性ビタミンは体内に蓄積するため、とり過ぎると副作用を起こす可能性も。サプリメントなどを利用する場合は、1日の必要量を必ず守りましょう。
おまけ
L-システインの紹介
L-システインは、皮膚や髪の毛、爪などにも多く存在し、体内で合成できる11種の非必須アミノ酸の一種です。
日常の食事から多量に摂取する事がむずかしく、欠乏状態になりやすいため、きちんと摂取することが必要です。システインは「シスチン」という形で食べ物に含まれています。また、システインの原料となるのは「メチオニン」とういアミノ酸です。メチオニンが多く含まれる食品をしっかり摂ることも、体内のシステイン量を増やすことにつながります。アミノ酸の一種なので肉類や魚介類などの動物性たんぱく質に多く含まれています。その反面、野菜や果物にはほとんど含まれていません。
L-システインを含む主な食材一覧はこちら