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院長日記新型コロナウイルスワクチン三回目接種にあたって (野球に例えると)2022.02.21
新型コロナウイルスワクチン三回目接種にあたっては、「なぜワクチンの3回目接種が必要なの?」「3回目ワクチン接種の効果は?」「副反応や副反応対応は?」など疑問や不安を抱えてる方も多いかと思います。
今回は安心してワクチンを受けていただけるように3回目接種についてわかりやすく野球に例えて説明をいたします。
一回目・二回目のワクチン接種でウイルスに対する中和抗体(ウイルス感染を防ぐ抗体)を作ることのできる細胞(B細胞)が誘導されました。
(リトルリーグと高校野球で、十分なトレーニングを積んで、剛速球を投げることのできるプロ野球選手を養成することができました。)
このB細胞は抗原刺激が無いと、記憶B細胞となって、永い眠りについてしまいます。このような場合、いざウイルスに感染しても、抗体産生までに(免疫の記憶が呼び起こされるまで)時間がかかってしまいます。
(プロになっても試合登板がなければ、球速は落ちて、ついには現役を引退することになります。)
三回目接種の目的は、記憶B細胞を呼び起こし、再び現役の中和抗体産生としてリバイバルさせる目的で行われます。
(もう一度試合に出るために、トレーニングを積んで、現役復帰することになります。)
一回目・二回目では十分な免疫能を獲得するために、免疫機能を抑制するお薬の服薬を調整しました。解熱剤も可能な限り服用を控えました。
(リトルリーグと高校野球では、一流のプロ野球選手になるために、野球以外の一切を我慢して、野球に専念しました。)
三回目接種にあたっては、すでに獲得された免疫機能を呼び戻すことが目的となりますので、ワクチン量は少量でも呼び戻し効果が期待できます。
現役復帰にあたっては、すでにプロ野球選手としての技術は獲得しているため、投球術のトレーニングではなく、9回を投げぬく体力をつけるトレーニングを中心に行います。
むしろ、過剰な免疫反応が発熱や倦怠感、関節痛などの有害な過剰反応を誘発する可能性がありますので、三回目接種にあたっては、積極的に副反応を抑制します。このため、必要であれば遠慮せずに解熱剤等の服用を行ってください。
過剰なトレーニングは負傷の原因となってしまいますので、体をいたわりながら無理のないトレーニングで現役復帰を果たします。
▼ワクチンの副反応について
1) 一回目・二回目より副反応の出現率は多い可能性があります。
2) 高齢者の場合、接種後遅れて副反応が出ることがあるようです。
この場合、発熱だけでなく、動悸・息切れなどの症状が出ることがあります。接種後2週間は要注意と思ってください。
▼ワクチンの副反応対応について
1) 水分の摂取:アルコール・カフェインは控えて、スポーツドリンクや麦茶が良いでしょう。
2) ストレス対策として酸化ストレス中和のためビタミンCの摂取を心がけてください。
3) 解熱・鎮痛剤の服用
Yasuhiko MUNAKATA M.D., Ph.D.
医療法人総志会理事長
宗像靖彦クリニック院長
昭和63年 東北大学医学部卒業
平成02年 東北大学医学部大学院に進学(リウマチ膠原病の研究を行う)
平成08年~ 米国ハーバードメディカルスクール・ダナファーバー癌研究所に留学
平成10年~ 東北大学病院 血液免疫科にて臨床・研究・教育に従事
平成17年~ 医療法人美瑛 理事長就任
平成25年 宗像靖彦クリニック開設
平成26年 医療法人総志会 理事長就任