宗像靖彦クリニックでは、健康生活に必要なあらゆる情報発信をしております。
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リウマチ関節リウマチと喫煙について2013.01.01
関節リウマチと煙草には密接な関係があります。
健康を保ちたいのであれば、「煙草は百害あって一利なし」です。
また副流煙でも周囲の方々に迷惑をかけて、健康被害をもたらします。倫理的な観点からも
喫煙は「絶対に」慎まなければなりません。
【喫煙について】
煙草による健康被害は、すでに有名な事実です。
肺がんなどの悪性腫瘍、心筋梗塞・脳梗塞などの
血管障害などどれも生命にかかわる重篤な病気の
リスクを高めます。関節リウマチも様々な点におい
て、煙草による被害を受けやすい病気なのです。
【喫煙により14倍の発症リスク!】
最近の疫学調査では、喫煙により関節リウマチの
発症リスクが2倍から14倍高まることが明らかにな
ってきています。喫煙の本数と喫煙年数の両方が
発症に密接にかかわっていることがわかってきました。
つまり、煙草ははじめから吸わない方が良いし、吸い続ければ続けるほどリスクが高まるのです。
「思い立ったらすぐ禁煙」して下さい。
【喫煙により治療効果は60%減弱!】
喫煙は関節リウマチの治療効果にも影響を及ぼします。治療の方法にもよりますが、喫煙による
治療効果は20%から60%減弱することがわかっています。関節リウマチの特効薬と考えられている
生物学的製剤ですら約30%も効果が減弱してしまいます。高価な治療薬なので、この効果減弱は
「痛い」マイナス効果です。しかし、これは禁煙することによって回復することもわかっています
ので、やっぱり「思い立ったらすぐ禁煙」なのです。
【喫煙による寿命への影響】
もともと煙草は癌や心筋梗塞など致死的な病気のリスク因子になっています。
関節リウマチ治療における最大の生命リスクは肺炎などの重症感染症です。煙草は慢性気管支炎や
気管支拡張症、肺気腫など重症肺炎を誘発しやすい肺疾患を発生させます。感染症を絶対に避けた
い関節リウマチ治療を進める上で、煙草は患者さんに致命傷を与える悪魔的存在であり、極めて
邪魔なものなのです。
Yasuhiko MUNAKATA M.D., Ph.D.
医療法人総志会理事長
宗像靖彦クリニック院長
昭和63年 東北大学医学部卒業
平成02年 東北大学医学部大学院に進学(リウマチ膠原病の研究を行う)
平成08年~ 米国ハーバードメディカルスクール・ダナファーバー癌研究所に留学
平成10年~ 東北大学病院 血液免疫科にて臨床・研究・教育に従事
平成17年~ 医療法人美瑛 理事長就任
平成25年 宗像靖彦クリニック開設
平成26年 医療法人総志会 理事長就任