ムナクリ通信

リウマチのムナクリ通信一覧

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リウマチリウマチの治療費は高い?2014.10.01

リウマチの治療費は高い?

 遺伝子組み換え技術の進歩によって、関節リウマチの炎症を引き起こす炎症蛋白を直接的に抑え込む生物学的製剤が開発されました。これによって、関節リウマチ治療は飛躍的に進歩しました。しかし、気になるのはそのお値段。決して安くはありません。

 関節リウマチ治療の目標は病気の勢いを完全に抑え込んで、進行を止め、可能であれば、治療をやめても再発しないことです。実際に治療をやめても関節リウマチが悪化したり、再発したりしないようにすることが本当にできるのでしょうか?
残念ながら、この質問に対しての答えはまだ出ていません。しかし、生物学的製剤の登場によって実際に治療をやめても悪化したり再発したりしない患者さんもたくさん見られるようになりました。

 関節リウマチの治療をやめても関節リウマチが悪化したり再発したりしない患者さんの大半に共通することは、「関節リウマチを早く発見し、早くから生物学的製剤の治療をした」ということです。関節リウマチの治療が不十分だと、合併症の併発や寿命にも影響が出ることを考えれば、生物学的製剤による治療費は高額ですが、メリットが大きいのも事実のようです。

 当院が参加しているNPO法人トータルケアの調べによると、生物学的製剤で治療を受けている患者さんでは、生物学的製剤による治療効果が確定し、治療効果が実感できると、治療継続にあたって、生物学的製剤による治療費の要素は問題ではなくなってくるといった成績が出ています(図1)。決して安くはない関節リウマチの治療費用ですが、治療を開始してその効果が実感できて日常生活の快適さが増すことで、治療費用以上の満足感が得られることを裏付けているものと解釈できます。

図1

 では、実際の治療費はどうなっているのでしょうか?2014年4月現在での一ヶ月にかかるおおよそのお薬代を図2に示します。この金額は医療保険適応済みの金額で、実際に患者さんにお支払いいただくお薬代です。生物学的製剤の場合(図2-2)、どの製剤も年間おおよそ50万円(3割負担の場合)・15万円(1割負担の場合)程度となります。この負担は家計にとってかなりの出費だと思います。

図2
図2

しかし、図1に示したように、生物学的製剤使用前は、家計への負担を配慮して、生物学的製剤の半量投与から開始された患者さんたちの大半は更なる効果を期待して、通常投与を希望されている実態があります。このことは、生物学的製剤の効果が実感できると、生活の質が向上し、生産性も増大することから家計への負担を克服できるようになるのではないかと思われます。

 日本の医療制度の中では医療費そのものが低価格に抑えられていることから、生物学的製剤の費用負担は突出して高額と見られがちですが、十分な費用対効果を望むことのできる治療方法であることを考えれば、決して高い治療手段とは言えないのではないかと考えられます。

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リウマチ関節リウマチは遺伝する?2013.07.01

 遺伝

患者さんからよく「関節リウマチは遺伝するのですか?」
という質問を受けます。

【関節リウマチ発症に関する遺伝子】

 現在では関節リウマチの基礎研究が進み、少なくとも9個の遺伝子が、関節リウマチの発症に深くかかわっていることがわかってきました。これらの遺伝子は、いずれもリンパ球(免疫を担当する血液細胞)の機能に関わる遺伝子です。関節リウマチの患者さんでは、これらの遺伝子によってリンパ球の異常な活性化状態が引き起こされているようです。
しかし、このことは関節リウマチが遺伝病であることを意味しているものではありません。

【一卵性双生児の関節リウマチ発症確率】

 一卵性双生児は遺伝子が100%一致していますので、関節リウマチが遺伝性の病気であれば、一卵性双生児間の関節リウマチ発症確率は100%になるはずです。しかし、一卵性双生児の関節リウマチ発症確率は20%前後と考えられています。一般の人口における関節リウマチ発症頻度が0.5%ですから、一卵性双生児での発症頻度は40倍のリスクがあることになります。関節リウマチ発症に遺伝的な背景があるのは確かのようです。

【関節リウマチの家族内発症確率】

 スウェーデンの研究グループの発表では以下の報告がなされています。
 1) 親が関節リウマチの場合の子供の関節リウマチ発症リスク:3.02倍
 2) 兄弟姉妹が関節リウマチの場合の関節リウマチ発症リスク:4.64倍
 3) 親と兄弟姉妹が関節リウマチの場合の関節リウマチ発症リスク:9.31倍

 関節リウマチ発症のしやすさに遺伝的な要因があるのは確かのようですが、発症に関する要因の大部分は、感染症や喫煙などの環境要因なのです。

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リウマチ関節リウマチと喫煙について2013.01.01

 関節リウマチと煙草には密接な関係があります。
健康を保ちたいのであれば、「煙草は百害あって一利なし」です。
また副流煙でも周囲の方々に迷惑をかけて、健康被害をもたらします。倫理的な観点からも
喫煙は「絶対に」慎まなければなりません。

思い立ったらすぐ禁煙

【喫煙について】
 煙草による健康被害は、すでに有名な事実です。
肺がんなどの悪性腫瘍、心筋梗塞・脳梗塞などの
血管障害などどれも生命にかかわる重篤な病気の
リスクを高めます。関節リウマチも様々な点におい
て、煙草による被害を受けやすい病気なのです。

【喫煙により14倍の発症リスク!】
 最近の疫学調査では、喫煙により関節リウマチの
発症リスクが2倍から14倍高まることが明らかにな
ってきています。喫煙の本数と喫煙年数の両方が
発症に密接にかかわっていることがわかってきました。
つまり、煙草ははじめから吸わない方が良いし、吸い続ければ続けるほどリスクが高まるのです。
「思い立ったらすぐ禁煙」して下さい。

【喫煙により治療効果は60%減弱!】
 喫煙は関節リウマチの治療効果にも影響を及ぼします。治療の方法にもよりますが、喫煙による
治療効果は20%から60%減弱することがわかっています。関節リウマチの特効薬と考えられている
生物学的製剤ですら約30%も効果が減弱してしまいます。高価な治療薬なので、この効果減弱は
「痛い」マイナス効果です。しかし、これは禁煙することによって回復することもわかっています
ので、やっぱり「思い立ったらすぐ禁煙」なのです。

【喫煙による寿命への影響】
 もともと煙草は癌や心筋梗塞など致死的な病気のリスク因子になっています。
関節リウマチ治療における最大の生命リスクは肺炎などの重症感染症です。煙草は慢性気管支炎や
気管支拡張症、肺気腫など重症肺炎を誘発しやすい肺疾患を発生させます。感染症を絶対に避けた
い関節リウマチ治療を進める上で、煙草は患者さんに致命傷を与える悪魔的存在であり、極めて
邪魔なものなのです。

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