ムナクリ通信

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シェーグレン症候群の難病指定について2015.02.01

シェーグレン症候群の難病指定について

① 難病への医療費助成
1) 原因不明の
2) 希な病気で
3) 有効な治療方法が無いために
4) 生活への長期的な支援を必要とする
以上の4条件を満たす特定の疾患を厚生労働省が指定し、医療費の助成(特定疾患医療費助成制度)を行っています。このような公費助成制度は、世界にも類が無く、日本の医療福祉政策が大変手厚いものであることを示すとともに、国民が一丸となって患者さんを守ろうとする日本国民の思いやりの深さを示す制度と言えます。
平成27年1月1日から特定疾患医療費助成制度対象疾患が56疾患から110疾病に拡大され、シェーグレン症候群もその対象に指定されました。
② 医療費助成対象となるシェーグレン症候群の病態について
シェーグレン症候群の患者さんすべてが医療費助成の対象になるわけではありません。今回の制度改正に伴った医療費助成対象は、ヨーロッパリウマチ学会の策定したシェーグレン症候群の活動性指標の評価で「重症」に分類される患者さんが対象となります。
この活動性指標でのチェック項目は、健康状態・リンパ節腫脹・腺症状・関節症状・皮膚症状・肺病変・腎病変・筋症状・末梢神経障害・中枢神経障害・血液障害・生物学的所見(血液中免疫蛋白の検査)の12項目について、スコアをつけて計算し、一定の基準を上回った患者さんが重症として分類され、医療費助成対象となります。
③ 重症シェーグレン症候群患者さんの認定について医療機関でお手伝いできること
1) 厚生労働省研究班の策定した診断基準(1999年策定)への合致を確認します。以下の検査が必要となります。
① 眼科での検査
② 耳鼻咽喉科または歯科での検査
③ 血液検査
2) 1)でシェーグレン症候群の診断を受けた患者さんを対象にヨーロッパリウマチ学会の策定したシェーグレン症候群の活動性指標を評価します。以下の検査が必要となります。
① 一般診察(血液検査・尿検査・レントゲン検査など)
② 皮膚科での診察(皮膚生検など)
③ 呼吸器科での診察(肺CT検査・呼吸機能検査など)
④ 腎臓内科での診察(腎生検など)
⑤ 神経内科での診察(筋電図検査・神経伝導速度検査・MRI検査など)
3) 2)で重症に分類された患者さんに対して臨床調査個人票を作製し県に提出して判定を待ちます。

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