当院予約診療の問題点2017.10.23
当院の予約診療は管理予約制(病態管理上、来院が必須の患者さんの次回来院日時を約束する)を敷いています。この管理予約制の下で、予約通りに来院しなかった患者さんの割合(予約キャンセル率)はこれまでの月平均で、おおよそ7%です。その中で、2/3の患者さんからは予約キャンセルの連絡がありましたが、1/3の患者さんは予告なしのキャンセルです。
予約の取得は、診察中に行われますので、当然のことながら診察時間を割いて予約取得の作業をしています。診察室内での予約取得作業は一人当たり平均2分間を要していますので、予約のキャンセルに伴って発生した診療時間のロスは一月当たり3時間前後になります。これに伴って、以下の3つの問題点が発生します。
① 診察時間のロスにより、診療機会が失われてしまっている。
② 予約を必要とする患者さんの、予約機会が失われてしまっている。
③ キャンセル者の予約外来院により、予約外緊急来院患者さんの診察待ち時間が発生する。
予約診療の場合、キャンセルという行為が、他の患者さんに迷惑がかかることが最大の問題です。特に、連絡なしのキャンセルは、診察枠のクレジットを残したままになるため、他の予約を必要とする患者さんの診察予約を排除することになります。我が国の医療制度は「おたがいさま」の精神に立脚して成り立っていることを考えると、医療における「予約」の在り方をより深く研究する必要がありそうです。
「日本リウマチ友の会 宮城支部」講演会のご案内2017.10.02
10月8日(日)に下記の通り、リウマチ友の会宮城支部で講演させていただきます。
お時間のある方は是非ご参加下さい。
日時:2017年10月8日(日)13:00~16:30(受付 12:30~13:00)
会場:仙台市シルバーセンター6F 第2研修室
住所:仙台市青葉区花京院1-3-2 TEL/022-215-3191
健康寿命120歳プロジェクト2017.08.17
今後ますます進行する超高齢化社会は、社会構造を一変し様々な不具合をもたらします。特に、医療・社会保障制度においては給付の大幅な増大に見合うだけの財源確保にめどが立っていません。現在の日本の医療・社会保障制度は「おたがいさま」を具現化した、他に類を見ないほど充実した理想的な制度です。給付の合理化と財源確保の努力をしつつ、将来を担う子供たちを健全に育む環境造りをしてゆくことが急務です。
私たち医療機関の努力が、少しでも国家利益に資することがあるとすれば、国民の健康管理に積極的なお手伝いをすることで、健康寿命を延長し、皆さんがいつまでも生き生きと社会参加できるような条件整備をすることです。人間の生物学的な寿命は120歳と言われています。皆さんが、120歳まで健康で社会貢献できるような環境を創り出すことで、現在の超高齢化社会の不具合は緩やかに是正されてゆきます。この間に人口ピラミッドの適正化が得られれば、社会の健全化が可能となるのです。健全化には100年以上の長い年月がかかります。しかし、今すぐにでも取り組まなければ、社会の衰退確率が高まっていくことは明白です。
医療法人総志会では提携各機関と協同し、「健康寿命120歳プロジェクト」を推進します。以下の点について重点的に取り組んでまいりたいと思います。
①健康創造意識・自己管理の啓発
②社会参加を目標とした医療提供
③生活習慣病の予防・克服
④健康寿命を脅かす疾病の早期発見・治療
⑤社会満足度向上を目標とした患者さんの治療満足度の向上
平成29年8月15日
医療法人総志会
理事長 宗像靖彦
特定疾患医療受給者証をお持ちの方へ2017.06.08
更新の認定について
平成27年1月1日より認定基準が見直しになりました。
各疾患の重症度分類により、一定以上に該当する方だけが医療費助成の対象となります。
これまで経過措置で認められていた方に関しても、厳格な重症度基準が適応されます。
そのため、更新に伴い医療助成の対象外となる場合がございますのでご了承ください。
なお、一定以上に該当しない場合であっても高額な医療を継続することが必要な場合は、医療費助成の対象となります。(月ごとの医療費総額が33,300円を超える月が年間3か月以上ある場合)
※詳しくは、各市町村の担当窓口にご確認ください。
国の定める難病への医療費助成制度運用について2017.05.07
日本の医療制度、特に公費助成制度は、世界にも類が無く、日本の医療福祉政策が大変手厚いものであることを示すとともに、国民が一丸となって患者さんを守ろうとする日本国民の思いやりの深さを示す制度と言えます。しかしながら、医療費財源が乏しくなる中では、このような公的医療制度の適正運用を行うことが、現行の保険医療制度を継続するための必要条件なのです。
運用にあたっては下記の特徴を理解する必要があります。
① 一定の基準を満たす「重症」患者さんが適応となります。
② 認定された難病に関連した検査・治療のみが適応となります。
③ 慢性化した痛みや高血圧症などの一般疾患は一部の例外を除き適応にはなりません。
当院では、厚生労働省が指定した難病(全身性エリテマトーデスやシェーングレン症候群など)治療の適正化推進にあたり、制度の厳格な運用を行います。
検査・治療にかかる費用の公費適応、非適応を厳密に区別した医療提供となりますのでご了承ください。