リウマチについて
リウマチの検査
リウマチの診断には慎重な病態分析が必要です。
関節が痛む病気は、関節リウマチ以外にもあり、関節リウマチの症状は、他の疾患の症状と似ているため簡単に判断はできません。
関節リウマチの治療で大事なのは、早期の診断のための精査と精確な診断です。
当院では血液検査、画像検査(X線検査、超音波検査)などを駆使して、総合的な見地より他の病気と識別し診断いたします。
当クリニックで実施している主な検査内容
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血液検査
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赤血球沈降速度測定装置(Quick eye-8)
リウマチの炎症の度合いをみる検査で、採血した血液を試験管の中に入れ、赤血球がどれくらい沈んでいくかを調べます。正常値は男性が10mm以下、女性が20mm 以下で、リウマチが悪化しているとかなり沈んでいきます。
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自動血球計数CRP測定装置
肝臓で作られるたんぱく質の値で、正常値は0.3㎎/dl以下で、身体に炎症が起こると10㎎/dlを超えることもあります。
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環状シトルリン化ペプチド(坑CCP/シーシーピー抗体)
ごく初期のリウマチでも血液中にみられることから早期診断に応用されています。この抗体が多い方は関節破壊の進行が早いことが多いのでしっかり治療を行う必要があります。
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リウマトイド因子/リウマチ因子
ヒトのigGというたんぱく質に対する抗体で、この値が高いと陽性とされリウマチが疑われます。リウマチ患者さんの約8割が陽性となりますが、まれにリウマチではない方も陽性と出る場合があり、あくまでも確率を示すものとなります。
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マトリックスメタロプロテアーゼ3(MMP-3/エムエムピースリー)
関節内の炎症が強いと増加する骨の成分を壊してしまうたんぱく質です。治療薬の効果を調べる時も役立つ値です。
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全身用X線マルチスライスCT診断装置
X線を用いて身体の精密な断層画像を得る検査で、診断に大変有用な検査です。
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超音波検査
リウマチの早期診断に使用することが多く、個々の関節の炎症の程度を知ることができます。
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尿検査
リウマチが長く続くと腎臓の機能が衰え、尿にたんぱくが混ざることがあります。
関節リウマチの原因はまだ十分にはわかっていませんが、研究が進んで解明されつつあります。30歳や40歳台の若い方でも発症する病気ですので、関節のこわばりや痛みの症状がある場合は、早めに受診して検査をすることで進行を抑えましょう。
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